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作業療法士は知っておきたいウェルビーイングの諸理論

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作業療法士は人々の健康と幸福を促進する主に医療、保健、福祉の領域で働くリハビリテーションの専門職です。

 

作業療法士として人々の幸福つまりウェルビーイング(主観的ウェルビーイング)を促進するためには  ウェルビーイングの理論やその要素を知っておくことが必要です。

 

ウェルビーイングの理論を学ぶ為の学問としてポジティブ心理学があります。

 

今回は以下の書籍に基づいてウェルビーイングの理論について簡単に紹介します。

ポジティブ心理学コーチングの実践

ポジティブ心理学コーチングの実践

 

上記書籍ではウェルビーイングの理論として以下のものが記されています。

①セリグマンのウェルビーイングのPERMA理論

②リフの心理的ウェルビーイング理論

③デシとライアンの自己決定理論

④フランクリンの成長繁栄と生存理論

 

①セリグマンのウェルビーイングのPERMA理論

ポジティブ心理学の提唱者であるセリグマンが提唱したウェルビーイングの理論です。

 

P(Positive emotion)はポジティブ感情、E(Engagement)は没頭(フロー体験)、R(Relationship)はポジティブな関係性、M(Meaning)は人生における意味、A(Achievement )は達成といった要素に基づいてウェルビーイングが構成されると提唱しています。

 

 

②リフの心理的ウェルビーイング理論

リフはウェルビーイングを6つの心理的欲求の構造として提唱しています。

 

①自己受容    ②ポジティブな人間関係    ③自律性    ④環境制御力(=自己効力感)    ⑤人生における目的    ⑥個人的成長です。

 

上記6つの欲求は人生の満足度、幸福、抑うつなどに明確かつ有意に関連があることが学術研究でわかっているとのことです。

 

 

③デシとライアンの自己決定理論

この理論では人間の3つの心理的欲求①コンピテンス(有能感)、 ②自律性、 ③関係性がウェルビーイングと健康にとって不可欠であると提案しています。

 

自己決定理論では人々が有能感を感じ、社会的に支えられ、思うがままに表現できるような社会、職場、教育、市民、政治的環境の創造をを重視し、特に自身の意思に基づく自由選択を増進させる自律性支援を大切にしているとされています。

 

 

④フランクリンの成長繁栄と生存論

この理論はウェルビーイングを最大化するように動機づけられるものは何であるかという視点で進化心理学に基づく理論とされています。

 

「動機づけられるもの」とは生存と遺伝情報を継承していくための欲求であり、階層的な6つの欲求から成り立っています。

 

下層から①生存のための身体的欲求、②生存のための安全性の欲求、③自分の生活状況の改善に対する欲求、④ポジティブな自己評価への欲求、⑤つながりの欲求、⑥達成の欲求です。

 

 

以上簡単ですがウェルビーイングの理論を紹介しました。いずれの理論にも共通する要素と独自の要素があることがわかります。

 

作業療法士として各理論が提示している要素や欲求の状況を評価し、支援していくことがウェルビーイングを促進する支援につながると考えています^_^

 

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