みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^
作業療法士は怪我や病気によって難しくなった生活に必要な動作や活動の再獲得を支援します。
再獲得に当たっては低下した機能の改善や強化、そして実動作の反復練習を実施します。
その過程で認められるのが代償動作です。
代償動作とは病前に行っていた動作や活動で使っていた身体部位や身体運用とは違う身体部位を使う、もしくは違う身体運用をすることで生じる現象です。
代償動作の有無や内容、そしてそれが意味することを知ることは適切な機能の改善や動作練習を提供する上で重要なことになります。
今回は代償動作の意味することを共有します。
代償動作が意味することで押さえていきたいことは、その動作、活動が対象者のとって「難しい」ということです。
至極当たり前のことですが、「難しい」ということはつまり動作や活動を獲得するための練習の難易度が高いということを意味します。
練習の難易度調整は効果的、効率的な運動学習において重要な要素となります。
難易度は簡単すぎず難しすぎず、課題の成功が7割程度の成功率で達成できる難易度が運動学習を促進するとされています。
特に過度に代償動作が生じている場合は難易度が高さすぎると判断して難易度を下げる課題設定が必要になります。
また難易度の高すぎる練習課題や動作練習では対象者の自己効力感が高まりません。
練習している課題や動作について自己効力感が高まらない対象者は、作業療法士がいる環境であれば取り組む課題、練習であっても独力で行うようになる、つまりしているADLとして遂行する、習慣化することは期待できません。
自己効力感は行動変容、習慣化において重要なファクターです。
自己効力感を高め生活場面に汎化させるためにも、過度な代償動作を作業療法士が見極め適切な難易度調整をして練習を提供する必要があります。
今回は代償動作の意味について共有しました。
代償動作を対象者にとっての難しさを表現している、そして作業療法士に難易度調整を求めている対象者からのサインとして受け止め、練習課題の再設定を促す情報であることを意識した支援を提供しましょう^_^
難易度調整の具体的な情報については以下の書籍がおすすめです^_^